第109教育大隊(滋賀県大津市所在)入隊式
本日は、滋賀県大津市際川に所在する第109教育大隊の入隊式があり、“第109教育大隊友の会会員・大津市議会議員”としてご案内いただきましたので、伺ってまいりました。
自衛隊は、平成23年(平成22年度予算採用枠)からシステムが大きく変わっております。
これまで「一般2士(任期制隊員)」として採用してきた枠が「自衛官候補生」となり、入隊から3カ月(前期課程相当)は階級がなく、その3カ月を優秀な成績で修了した者が、2等陸(海・空)士となり、自衛官となります。ちなみに2年を一任期としており、その都度退職金が支払われます。
また、「一般曹候補生(非任期制隊員) 」は平成20年(平成19年度予算採用枠)からとられているシステムで、こちらは入隊と共に2等陸士の階級が与えられます。この制度は、曹になることが約束されており、1等陸士、陸士長の階級を経て、成績の優秀な順に3等陸曹に任命されていきます。
さて、大津駐屯地第109教育大隊で教育を受けるのは、
①自衛官候補生(階級なし)の身分で女性の隊員候補生が128名、
②中部方面隊(Middle Army:MA)枠の一般陸曹候補生が313名、
③東北方面隊(North Eastern Army:NEA)枠で多賀城駐屯地(宮城県所在)で教育を受ける予定だった一般陸曹候補生174名
(青森23名、宮城85名、福島59名、ほかMA担当地域からNEAへ入隊予定だった7名)
の総計615名であります。
NEAから大津の地に来た新隊員の中には、父親がいまだ行方不明、津波で家が流された等の被災した新隊員がおります。
しかし、本日行われた入隊式は一糸乱れぬ統制にあって、心の乱れを一切感じさせる場面はありませんでした。とても立派であります。
入隊式では、来賓席で壇上に着座しておりましたので、写真を撮ることはできませんでしたが、その後の区隊旗授与式や記念撮影などを撮影してまいりましたので、その様子を紹介いたします。
↑女性自衛官候補生(階級なし)を担任する第109教育大隊第314共通教育中隊の区隊旗授与式後の様子
↑一般陸曹候補生(2等陸士)を担任する第109教育大隊臨時教育隊第8中隊(第4陸曹教育隊上曹中隊担任)第1区隊の記念撮影の様子。彼らは上記で説明のとおり、本来なら宮城県多賀城駐屯地で教育を受けるはずの隊員でした。
↑その多賀城駐屯地に所在する第119教育大隊(東北方面混成団隷下)から、助教(教官を補佐する隊員、新隊員にとっていちばん身近な自衛官)が数名、大津の地に支援に来てくれています。(4の腕章の上にあるオレンジ色が特徴の部隊章が東北方面隊の部隊章)
↑コチラは、第109教育大隊第315共通教育中隊の区隊旗授与式の様子
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このたびの震災で書類一切を津波に流されてしまった新隊員の様々な手続きにおいて、大津市役所の適切な対応があったことについて、ここで感謝申し上げます。
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入隊、おめでとう。
宮尾 孝三郎
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