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2010年11月 7日 (日)

暴力団追放滋賀県民大会2

今日は、昨日に引き続き、11月5日午後からびわ湖ホール中ホールを会場に行われた“暴力団追放滋賀県民大会”で研修した内容についてレポートいたします。

最初に登壇したのは、滋賀県副知事の田口宇一郎氏。滋賀県暴追センター会長であられる嘉田知事が他に公務があり、代理での出席でした。10月19日に草津で銃器を使用した事件が発生しましたが、そのことについてふれられたあと、暴力団追放の実効性を高めるために条例制定を準備中で、2月議会に上程したいというお話をされました。

また、『暴力団を恐れない』『暴力団に金を出さない』『暴力団を利用しない』という“3ない”運動を積極的に展開していきたいともお話しされました。

つぎに登壇されたのは、滋賀県暴追センター理事長の高橋宗治郎氏で、やはり10月19日の草津での銃器を使用した事件についてふれられました。

つぎに登壇されたのは、滋賀県警本部長の名和振平氏で、暴力団が不透明化してきていて組織実態も活動実態もつかみにくい状況にあることをお話しされました。

また、そのようにわかりくい状態で公共工事を取りに来たり、公的融資制度を利用し詐欺を敢行といった、県民の税金が暴力団に流れることを阻止しなくてはならないなどのお話をされました。

県下暴力団は13団体約250名の勢力であり、滋賀県においては、ほぼ山口組一色となっていること、警察としては山口組の組長司忍(つかさしのぶ)の母体である弘道会を徹底的に取り締まっていくが、滋賀県警としては大津市内に拠点を置く弘道会系の淡海一家(おうみいっか)を最重点に対応していることをお話しされました。

そのほか、草津での銃器使用事件にもふれられ、暴力団の取り締まりを徹底していくとお話になられました。

現在、暴力団排除条例の県議会提出を準備しており、パブリックコメント(県民の意見を募る)を実施しているので、みなさんのご意見をさらに頂戴したいとお話になられました。

つぎに登壇されたのは、滋賀県議会議長の吉田清一氏で、やはり草津での銃器使用事件についてふれられ、その他ヤミ金・架空請求被害についてふれられ、平成15年4月に施行された“「なくそう犯罪」滋賀安全なまちづくり条例”についてふれられました。

その後、功労表彰が行われたのちに、昨日紹介した“大会宣言”の朗読があり、その後メインイベントである『県内の暴力団情勢について』お話がありました。今日はその内容について、若干詳しくレポートいたします。

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現状報告

 「県内の暴力団情勢について」

  滋賀県警察本部刑事部組織犯罪対策課長 川島聡氏

①暴力団の危険性

~テレビや映画などで“暴力団”をかっこよく演出したり、“義理・人情”の団体であるかのようなイメージが公共の電波で流されているが、あのイメージが本当にそうなのかというところからお話がありました。

暴力団の組織はピラミッド型構造で、上位者の命令には絶対服従です。服従の程度が甘いと暴力(リンチ・指づめ)により制裁されるのだそうです。

また、子分から親分への上納金がシステム化されており、滞ることは許されません。上納金は山口組系で月おおむね100万円を納めなければならず、その上納金が滞るということは服従していないとみなされ、制裁が科せられるのだそうです。ですから、子分たちはどんなことをしてでも金を作らねばなりません。そこに法律順守などの精神は宿ろうはずもありません。つまり犯罪を犯すことで上納しているとみてよいでしょう。

ピラミッドの上位にある者も、このように何が何でも金を上納しなければならない組織の中で育ってきたのですから、みんな上から下まで同じ行為をしてきた者の集まりであるということができます。

②滋賀県内の暴力団勢力

~県下の暴力団勢力は山口組一色であり、会津小鉄会、中川組、園村組、柳組は負け組として消滅(あるいは、滋賀県外に勢力を移動)したのだそうです。

大津北署管内には、淡海一家に通じる藤下組があり、ここ数年弘道会系が勢力を拡大しているのだそうです。

~とはいっても、最近の暴力団は隠ぺいが巧妙で、暴力団員と認定することが難しくなってきているそうです。暴力団員として認定されなければ暴対法に制限されませんから、やりたい放題のようです。

具体的には、組織実態を隠ぺいする手段として『組事務所に代紋や看板を掲出しない』『構成員の名前をリスト化しない』『名刺も昔のように組織名や代紋入りなどは使用しなくなった』という話です。

活動実態を隠ぺいする手段としては『企業活動(表の経済活動)に軸足をうつす。<いわゆる企業舎弟=フロント企業ですね>』『政治活動や社会運動をしているようにみせかけ<えせ右翼やえせ同和ですね>』『NPO団体を仮装する<これはほんとうに気を付けましょう。>』といったおはなしでした。

③暴力団による事件

~暴力団が県下でどのような犯罪行為を行ってきたか、表面化した一部の紹介がありました。

『地元の暴力団組長が、競売となった土地及び建物を購入して、地元の区民に「ヤクザが住めばチンピラが出入りし地区が騒がしくなる」とか言って脅してこの土地や建物を高額で買い取らせようとした』として、恐喝未遂の疑いで逮捕したというもの。

『景気対策である中小企業に対する緊急雇用制度をいち早く知ったうえで“雇用助成金”搾取』を図ったというもの。

『暴力団組員による下請参入を目的とした威力業務妨害事件』は、通報報告制度に基づいて企業が通報したことから発覚

④暴力団排除の諸施策

平成22年5月23日(日)に“暴力団追放大津地区総決起大会”『暴力団組事務所撤去』を訴える集会が明日都浜大津で行われ、約250名の市民が集まりました。雨で人出が少なかったのですが、このように『地域は暴力団を容認しているわけではない。』というメッセージを市民が主体で発することが何より大切ですといったお話がありました。

~暴力団を世の中のいろんなしくみから排除するための諸施策でありますが、

○事業者・業界

 ・金融業界
 ・証券業界
 ・ゴルフ場
 ・ホテル

○法律による

 ・貸金業法
 ・警備業法
 ・廃棄物処理法
 ・NPO法

○行政

 ・生活保護
 ・公営住宅
 ・公共工事
 ・公共施設

といった項目については、『暴力団』という属性で排除しているとのことですが、暴力団に認定されない巧妙な方々は、いまのところ、この網にかかりませんから、いまだにすっきりしない状況が市内でも続いています

⑤滋賀県暴力団排除条例

これについては、すでに福岡県、京都府など15府県で制定されていますし、全国で制定準備中であります。

滋賀県議会平成23年2月定例会で提案予定であり、平成23年8月には施行予定だそうです。

暴力団排除条例の主要施策としましては

・暴力団への資金の流れを遮断

・暴力団組事務所の新設、運営禁止

・暴力団組事務所の新築・改築等禁止

を掲げておられます。

“資金の遮断”では、『県の事務・事業からの排除』を行い、県の公共工事などのすべての事務・事業から暴力団を締め出すこととしています。

具体的には

・公共工事の業者から排除

・物品等の納入業者から排除

・各種の業の許認可から排除

・県施設の利用者から排除

などを行う予定としています。

さらに『暴力団の威力を利用するために暴力団員等と商取引したりすること』も取り締まり対象とします。

具体的には、たとえば・・・

飲食店経営者が、客とのトラブルの時に用心棒になってくれると思い、暴力団員と契約し、植木リースのサービス提供を受け、代金を支払うこと

を例として紹介されました。この際、悪質性が認められる場合には勧告・公表の対象となります。

“新設・運営禁止”では

『学校等周辺の暴力団事務所の新設禁止』

『暴力団事務所に使用されることを知って不動産を売却・貸付することを禁止。契約の代理・仲介することも禁止』

“新築・改築等禁止”では

『暴力団事務所に使用されることを知って建築の請負をすることを禁止。新築・増築・改築・改修の請負を含む。』

といった内容になっています。

この“滋賀県暴力団排除条例(仮称)要綱案に対する意見・情報の募集を行っています。

いわゆる“パブリックコメント”です。

11月17日までが期間となっていますので、ご意見や情報のある方、ぜひともよろしくお願いいたします。

滋賀県暴力団排除条例(仮称)要綱案に対する意見・情報の募集について

・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

以上で、レポートを終わります。

以下、感想を・・・

登壇されたみなさんはどなたも草津の銃器使用事件についてふれられましたが、なぜ“滋賀県警察本部刑事部組織犯罪対策課”が大津市の官製談合事件を捜査しているのか、だれもふれられませんでした。このもやもやは、いつか解消しなければならないでしょう。

宮尾 孝三郎

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