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2010年10月16日 (土)

被虐待

本日は、“長等学区「人権・生涯」学習推進協議会”の先進地視察研修会があり、『大阪市立阿武山学園』に行ってまいりました。

学園は、児童福祉法第44条により大阪市が設立した児童福祉施設です。

児童福祉法第44条を見てみましょう。

第44条 児童自立支援施設は、不良行為をなし、又はなすおそれのある児童及び家庭環境その他の環境上の理由により生活指導等を要する児童を入所させ、又は保護者の下から通わせて、個々の児童の状況に応じて必要な指導を行い、その自立を支援し、あわせて退所した者について相談その他の援助を行うことを目的とする施設とする。

学園には、7棟の寮舎があり(男子寮5、女子寮2)、それぞれの寮の定員は12名です。学園にやってきた子どもたちは、これらの寮舎のいずれかで生活します。

寮舎には、子どもたちだけではなく、夫婦職員が同じ棟で生活します。男性職員は児童自立支援専門員で、女性職員は、児童生活支援員だそうです。こうした取り組みは、家庭的な温かい雰囲気で子どもたちを育てることができ優れた手法ですが、その夫婦職員(あるいは、みなし夫婦職員)の勤務を自分に置き換えて考えてみると、相当に難しい仕事であると感じました。

また、子どもたちは、小学生から中3ぐらいまでを対象としており、現在はその半数が中3だそうです。

学習習慣がついていない子が入所することが多く、その際知能は境界域(70~75)くらいの場合が多いのだそうです。

ここに入所する児童は

①反社会的な問題行動(非行)を行い、または行うおそれのある児童

②環境上の理由などで生活指導を必要とする児童

③家庭生活上の問題(被虐待、家庭内暴力、不適応問題)を有する児童

④性格および生育環境などにより、人間関係上の問題を有する児童

⑤社会的な自立が可能となるための指導・支援を必要とする児童

という説明でありましたが、着目すべきは「被虐待」であります。

先生のお話を伺っておりますと、子どもの問題行動の陰に隠れているものとして「虐待」があり、当該園の入所児童の約8割に被虐待の可能性があるとのことです。

①身体的虐待

その字のとおり

②心理的虐待

「おまえは、いらん子や」、「お姉ちゃんには買ってあげよう。お前にはナシや」

③ネグレクト(養育放棄)

「この子は、私が17歳のときにレイプされてできた子です。この子の顔を見ると、レイプした男を思い出すから、嫌なんです。」といったケースの養育放棄もあったといいます。

④性的虐待

兄や継父から、性的いたずらをされた。

このような背景を持つ子がこの学園に約8割はいるというのです。目が霞んできました。

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明日は学園の運動会で、私たちが訪れたときには、マスゲームや組み体操、そして応援合戦の練習をしていました。その動きはきびきびしており、声も大きく、問題がある子どもたちには見えないのでありました。

今日は残念ながら子どもたちは運動場にいて、お話しできなかったのですが、ひとり女子寮のそばで掃除をしている中学生くらいの女の子がひとりいましたので、挨拶だけかわしましたが、優しい表情と柔らかい声色だったのが、印象的でした。

昨今、親の身勝手で子どもが犠牲になる事件が多く報道されていますが、その親自体もネグレクトや被虐待の対象者だったという報道をきいて、何世代にもわたる深刻な事態が今も進行形で続いているのだと考えています。

青少年健全育成は、まず家庭環境からと、口では簡単に言えても、非常に深い問題であるケースがあり、ますます勉強をせねばならないと感じました。

宮尾 孝三郎

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