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2010年1月 4日 (月)

首相官邸が、分かりやすく情報発信しています

本日は、日本政府が発表した『新成長戦略(基本方針)』について、考え方が掴みやすい冒頭部分を紹介しましょう。

ソースは「首相官邸」

【以下転載開始】--------------------------------------

新成長戦略(基本方針)

1.「新需要創造・リーダーシップ宣言」
(100 年に一度のチャンス)
私たちは今、長い衰退のトンネルの中にいる。90 年代初頭のバブル崩壊から約20 年、日本の経済は低迷を続けている。成長度合いでは、アジア各国、アメリカを始め欧米諸国にも大きく遅れをとった。経済は閉塞感に見舞われ、国民はかつての自信を失い、将来への漠たる不安に萎縮している。国全体が輝きを失いつつある。

戦後、日本は奇跡の経済成長を成し遂げた。その背景には、経済大国アメリカという目標があった。国民も企業も、そして政治家、官僚も経済大国を目指すという共通目標に向かって総力を挙げた。その結果が、世界第二位の経済大国の実現だった。しかし、一人当たりGDP でアメリカを追い越した80年代、バブルを迎え、そしてバブルは崩壊した。「坂の上の雲」を夢見て山を登り、その頂きに立った途端、この国は目標を見失った。

今、私たちの目前には大きな課題が迫っている。金融市場の暴走の結果としての「リーマンショック」は、我が国の産業界、そして一人一人の生活に大きな傷跡を残した。税収が国債発行額を下回り、財政上は65 年前の終戦当時の状況にまで悪化している。そして、急激な速度で少子高齢社会に突入している。

失敗の本質は何か。それは政治のリーダーシップ、実行力の欠如だ。過去10 年間だけでも、旧政権において10 本を優に越える「戦略」が世に送り出され、実行されないままに葬り去られてきた。その一方で、政官業の癒着構造の中で、対症療法的な対策が続いてきた。

今、最も必要なのは、日本の将来ビジョンを明確に国民に示した上で国民的合意を形成し、その目標に向かって政策を推し進めることのできる政治的リーダーシップだ。100 年に一度といわれる経済危機の中で、国民は旧来の「しがらみ」を脱ぎ捨て、自らの投票行動で民主党・鳩山政権を選んだ。新政権の誕生は、国民のための経済の実現に向けて舵を切る、100 年に一度のチャンスである。

(二つの呪縛)
我が国の経済政策の呪縛となってきたのは、二つの道による成功体験である。第一の道は、公共事業による経済成長だ。戦後から高度成長の60 年代、70年代にかけては、公共事業での国づくり・まちづくりが、将来ビジョンを示す「成長戦略」として有効であった。生産性の低い農村地帯から都会に労働者が流入し、より生産性の高い製造業などに就職することによって消費=需要も拡大し、日本経済が拡大した。国全体の総需要が拡大する中で、新幹線、高速道路を中心とする交通インフラは投資効果が大きく、それ自体が日本経済の成長に大きく寄与した。

しかしながら、80 年代に入りインフラが整ってくると、大都市で得られた税収を画一的な公共事業で地方に工事費の形で配分する仕組みが「土建型国家モデル」として定着し、政治家と官僚による利益分配構造、税金のピンハネ構造を生み出した。公共事業は、農村地域の雇用維持や都市と農村の格差縮小にはつながったが、地域独自の経済・生活基盤を喪失させた。結果として、日本全体の経済成長にはつながらず、巨額の財政赤字を積み上げることとなった。

第二の道が2000 年代の「構造改革」の名の下に進められた、供給サイドの生産性向上による成長戦略である。規制緩和や労働市場の自由化を進めるなど市場原理を活用し、企業の生産性を高めることで経済成長を目指す政策で、同時に公的金融の民営化も進められた。

しかしながら、一部の企業が生産性の向上に成功したものの、選ばれた企業のみに富が集中し、中小企業の廃業は増加。金融の機能強化にもつながらなかった。国民全体の所得も向上せず、実感のない成長と需要の低迷が続いた。いわゆる「ワーキングプア」に代表される格差拡大も社会問題化し、国全体の成長力を低下させることとなった。

(第三の道:成長戦略で新たな需要・雇用をつくる)
私たちは、公共事業・財政頼みの「第一の道」、行き過ぎた市場原理主義の「第二の道」でもない、「第三の道」を進む。それは、2020 年までに環境、健康、観光の三分野で100 兆円超の「新たな需要の創造」により雇用を生み、国民生活の向上に主眼を置く「新成長戦略」である。

「坂の上の雲」を目指した「途上国型」の経済運営ではなく、地球規模の課題を解決する「課題解決型国家」として、アジアと共に生きる国の形を実現する。

2008 年に発生したアメリカ発の金融危機は世界経済の構造を変えた。アメリカを中心に需要が世界的に蒸発した今、これまでどおりにモノを作って売ろうにも、それを吸収する需要が存在しない。私たちは、この新しい現実に対応しなければならない。

日本経済の現状を見た時、確かに国内において需給ギャップは存在する。

2007 年度に515 兆円に到達した我が国の名目GDP は473 兆円(2009 年度)にまで減少する見込みである。しかし、国民生活の課題に正面から向き合った時、その課題解決の先には潜在的な需要が満ち満ちている。・・・

【転載終わり】----------------------------------------

なかなか率直な記述であり、新鮮でかつ好感が持てます。

自民党は、外圧と内政の板ばさみに遭い、またタダでは転ばないアクトが揃っていましたので、困難をあえて利得としピンハネ構造を巧妙に仕込んでここまできました。

それを言葉を選ばず記述しているあたりは、さすがであります。

現政権の情報発信は、マスコミをアテにせず直接省庁にアクセスし取得しましょう。

宮尾 孝三郎

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