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2009年12月28日 (月)

なぜ、自衛隊は存在するのか3

本日はシリーズ3回目。

最初から読みたい方はコチラから↓

2009年12月26日(土) なぜ、自衛隊は存在するのか1

2009年12月27日(日) なぜ、自衛隊は存在するのか2

さて、昨日は、マッカーサーが昭和25年7月8日、日本政府に対し従来の12万5000人の警察隊に加え、7万5000人の警察予備隊と8000人の海上保安予備隊の増員を命じたというところまでを書きました。

ここで、警察予備隊令の冒頭部分を転載しましょう。

【以下転載開始】-------------------------------------

政令第二百六十号

警察予備隊令

内閣は、ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件(昭和二十年勅令第五百四十二号)に基き、この政令を制定する。

(目的)
第一條 この政令は、わが国の平和と秩序を維持し、公共の福祉を保障するのに必要な限度内で、国家地方警察及び自治体警察の警察力を補うため警察予備隊を設け、その組織等に関し規定することを目的とする。

(設置)
第二條 総理府の機関として警察予備隊を置く。

(任務)
第三條 警察予備隊は、治安維持のため特別の必要がある場合において、内閣総理大臣の命を受け行動するものとする。

2 警察予備隊の活動は、警察の任務の範囲に限られるべきものであつて、いやしくも日本国憲法の保障する個人の自由及び権利の干渉にわたる等その権能を濫用することとなつてはならない。

3 警察予備隊の警察官の任務に関し必要な事項は、政令で定める。

(定員)
第四條 警察予備隊の職員の定員は、七万五千百人とし、うち七万五千人を警察予備隊の警察官とする。

【転載終わり】----------------------------------------

と、いったように、内容を見る限り、軍事的な要素は含まれていません。

しかし、連合国の占領下にあり、かつ朝鮮戦争のさ中にできた組織であったため、訓練はすべて米国式、武器も米軍貸与、一部の幹部は米軍が選択して任命するなど米国一色の観は免れませんでした。

それでも、林敬三中央本部長(制服組のトップ)は、予備隊の基本方針として、愛国心、愛民族心を説き、日本の自主性を取り戻すことに腐心されました。

211228_0001

↑米軍から貸与されたM1ガーランド小銃を担い、駆け足を行う警察予備隊員

同時期、海上兵力の再構築につきましては、、旧海軍関係者が、GHQおよびアメリカ極東海軍に、局地紛争に対応可能な小規模な海軍の再建案を打診しております。

一方、アメリカ極東海軍では、アーレイ・バーク少将が中心となって、日本海軍の再建を構想しました。アメリカは、日本の海上部隊を設置することによって、極東地域での沿岸警備能力を増強する狙いがあったようです。

昭和27年4月28日、サンフランシスコ講和条約が発効し、この条約によって正式に、連合国は日本国及びその領水に対する日本国民の完全な主権を承認しました。

なお、国際法上ではこの条約の発効により、正式に日本と連合国との間の「戦争状態」は終結したものとされました。

(参考文献:日本人の100年)

まだ戦争状態と認識された占領下で、戦勝国が敵であった日本に再軍備を促したという、相当に混乱した状況のなかでの戦略的判断について書きました。

明日は、条約上は主権を取り戻した日本が、国防を担っていくまでの様子を紹介したいと思います。

宮尾 孝三郎

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