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2009年11月15日 (日)

価値観外交と友愛外交

たまには、日本の立ち位置をアメリカ以外の国から検証してみましょう。

【以下転載開始】--------------------------------------

ブラジル、中国、インドとの協力に力を入れるCNRS

国立科学研究センター(CNRS)は今年、創立70周年を迎えます。ノーベル物理学者ジャン・ペランの提唱の下、政令によって誕生したCNRSは、フランス研究界や学問全分野において極めて重要な位置を占めてきました。この研究機関は歴史を重ねるにつれて、国際的な研究に欠かせない存在となりました。今日、CNRSは2009-2013年契約を国と正式に結ぶと同時に、新興大国を対象に国際的な活動を発展させることで将来を着実に築いています。

学術研究は過去において、そして現在においても、ヨーロッパをはじめとする国際社会が協力して取り組む大きな冒険です。CNRSが重視するブラジルは、南米で最大のパートナーです。毎年、約30件に上る3カ年の共同計画に資金が拠出されています。多数のブラジル人研究者がフランスで教育を受けているほか、共同指導による論文、共同発表、先導的な研究活動などの件数を見ても、30年を超える協力関係の発展ぶりがうかがえます。CNRSは2010年1月、リオデジャネイロに事務所を開設する予定です。

CNRSは中国とも積極的に協力しています。フランスの研究機関として最初に中国の研究機関と二国間協力協定を結びました。CNRSと中国の研究機関が共同出資する大規模計画は、3つの主要部門に分けられます。それは数学、伝統医学、持続可能な開発およびエネルギーです。「しかしながら中国が協力に前向きな本当の理由は、CNRSと大学で実験室を共同監督する仕組みにある」とCNRS国際協力部はみています。

環境保護に対する意識が高まるインドも、CNRSと協力して研究活動(化学、数学、人文・社会科学)を進めています。持続可能な開発ならびに環境をテーマとするシンポジウムが2010年1月、バンガロールでフランス大使館共催により開催されます。CNRSは2010年3月、デリーにも事務所を開設する予定です。

こうした例は、CNRSが創立70周年を迎えながらも、活力と若さにあふれていることを物語っています。

CNRSは1939年10月19日、第2次世界大戦開戦直後に誕生して以来、試練を経ると同時に改革を実行し、障害を乗り越えながら成功を重ねてきました。創立者のフランス人物理学者ジャン・ペランは政治関係者を説得し、研究者チームを同じ一つの組織に結集する重要性を認めさせました。こうして「法人格を備え、財政的に自立した公的機関」の設立計画を実現したのです。彼の主な目標は、学問諸分野間の距離を縮め、閉鎖的な仲間意識を克服し、思想の自由を保護することでした。彼は当時、「思想が自由でなければ、学問は不可能」だと述べていました。

この野心と勢いは決して衰えることはありませんでした。「CNRSは年月を経るにつれて、学問や新しい基礎学識の構築に欠かせない存在となりました。創立当初からの使命に支えられて、研究の連携と学際性の実践を進めると同時に、国際的な研究情勢において極めて重要な位置を占めています」とCNRSのカトリーヌ・ブレシニャック会長は説明します。

CNRSはフランス高等教育・研究省の管轄下に置かれる、多分野にわたる公的研究機関です。CNRSは職員3万2,000人以上(研究者約1万2,000人、技術者・技術員約1万4,000人)に加えて、博士論文を準備中の学生数千人とともに、1,200を超える研究実験室を基盤に、大学と連携しながら全学問領域で活動しています。

今日、CNRSは戦略計画「オリゾン2020」に示された方針を具体化する新しい組織令と、国と締結した2009-2013年の目標契約に基づいて将来の準備を進めています。ヴァレリー・ペクレス研究大臣はCNRSのアルノルド・ミギュ理事長とともに目標・手段契約に署名した後、「学問分野の垣根のみならず」、「基礎研究とイノベーション、公的研究と民間研究」の垣根も越えることが必要との考えを、記者団の前で明らかにしました。「国立保健医学研究所(INSERM)とCNRSの生命科学部門のような研究機関同士の協調が、エネルギー、生命科学、情報技術などの分野で進む見込みです」

CNRSが成し遂げた多くの進歩の中でも、フェリックス・トロンブによる最初の太陽熱化学実験や、イレーヌとフレデリックのジョリオ=キュリー夫妻による人工放射性に関する著名な研究、物理学者のルイ・ネール、経済学者のジャン・ティロール、遺伝学者のジャン・ヴェセンバック、さらに近年ノーベル賞を受賞したリュック・モンタニエ、クロード・コーエン=タヌージ、アルベール・フェールなどによる研究業績が挙げられます。「科学研究とは、動的な状態にある学識です。これによって、私たちの生活を根底から変える新しい学問領域について理解を深めることができます。研究者、技術者、技術員は、彼らの専門知識を伝達する強い義務感を共有しています」とブレシニャック会長は強調します。

CNRS歴史委員会は創立70周年を祝うにふさわしい一連のイベント(シンポジウム、書籍の刊行、写真展など)を企画、開催しました。インターネットでもバーチャル展覧会「Quoi de neuf dans le passé ? (過去における新しいこと)」を見学することができます。

【転載終わり】----------------------------------------

CNRSには、次の科学研究部門があります。

1 数学、物理学、地球科学、宇宙科学
2 化学
3 生命科学
4 人文科学および社会科学
5 環境科学と持続的開発
6 情報科学と工学

これらの窓口は、わが国においては「独立行政法人 科学技術振興機構 国際部」がおこなって下さっておられるようでありますが、仏国は、BRICsで、影響力を行使しようとされておられるようです。

今後、どのような動きになるのか静観するのも良しですが、G8の日本抜きを画策しているとも噂のある仏国ですから、気になるところであります。

わが国が発するメッセージは、混乱しています。鳩山政権の「友愛外交」を推進されるのも良いでしょうが、「価値観外交」の基本姿勢を反故しなければ相反するものでありますから、EUなどは、現在のあいまいな外交姿勢を当然値踏みの対象とするわけであります。

このようなヨーロッパ諸国の動きを国民の多くが知って、わが国の軸足が定まっているのかずれているのか、議論が高まるという現象も大事でありましょう。

宮尾 孝三郎

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