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2008年9月16日 (火)

まぼろしの潜水艦

高知県足摺岬豊後水道で潜望鏡のようなものが目視できたという事案は、解決のないままに終了しました。

【以下転載開始】--------------------------------------

海自、潜水艦の捜索打ち切り  足摺岬沖の領海侵犯


 高知県・足摺岬沖の豊後水道周辺で国籍不明の潜水艦が領海侵犯した問題で、海上自衛隊はP3C哨戒機や護衛艦を投入して14日から続けてきた潜水艦の捜索を16日午後、打ち切った。

 町村信孝官房長官は同日午後の記者会見で、潜水艦を発見したイージス艦から防衛省、さらに官邸への連絡が遅れたのではないかとの指摘に対して「時間がかかりすぎたかどうか確認しないといけない」と述べた。

 また、海自トップの赤星慶治海上幕僚長は同日の定例会見で「あの海域で潜水艦が確認されたことはあまりない。はっきりした背景は分からない」と話した。

 林芳正防衛相は16日午前の記者会見で「国籍を特定する情報や手掛かりはない」と述べ、ソナーによる捜索で国籍などを絞り込むスクリュー音などを探知できなかったことを明らかにした

 林防衛相は「現場は最大限よくやってくれた。同種事案が起きたときに、どういうことをやるべきか検証する必要がある」と強調した。

2008/09/16 18:12   【共同通信】

【転載終わり】----------------------------------------

ということのようです。

このような出来事を、産経新聞は次のような分析を発表しました。

【転載開始】-----------------------------------------

[湯浅博の世界読解]捜索能力探る“危険球”も

2008.9.16 20:05
 福田康夫首相がいくら「相手がいやがることはしない」と中国の信義に呼びかけようと、あちらが同じ行動規範を持つとはかぎらない。土佐沖に現れたという国籍不明の潜水艦らしきものが、これもまた中国の宋級潜水艦であったとしても何の不思議もない。

 中国海軍は2002年から狭く浅い海域での航行訓練を繰り返しているから、日本の領海を気づかれずに侵犯できるかを試す目的があったとしても、また不思議ではない。

 国家が必要な情報を収集するスパイ行為と同じように、潜水艦もまた海中に没しての隠密行動だからその疑惑は、「不思議」の域を出ないのだ。護衛艦「あたご」が目視した潜望鏡のようなものが国籍不明艦だとして、日本列島の周辺海域を探る幾つかの国があげられるだろう。

 ちなみに、過去5年間に列島周辺で起きた潜水艦の動向を挙げると、次のような出来事を思いだしてしまうのだ。

 2004年11月に、中国の漢級原子力潜水艦が日本の領海を侵犯し、海上自衛隊が海上警備行動を発動したことは記憶に新しい。原潜は石垣島と宮古島の狭い海底をきわどい操舵(そうだ)ですり抜けた。

 このとき、追尾の哨戒機や護衛艦からは、潜水艦の位置を特定するためのソナーの音波が2日間にわたって原潜にたたきつけられた。艦内では壁を強打する反響音が絶え間なくこだまし、並の乗員なら恐怖でパニックになるところだ。

 中国は日本列島からフィリピンを結ぶラインを勝手に「第1列島線」、その外側を「第2列島線」として潜水艦の航行に必要なデータ収集と併わせて訓練をする。今回も、潜望鏡らしきものを発見した「あたご」がソナーで捜索活動を展開している。

 2006年11月には、沖縄の東方海域を航行中の米空母戦闘群キティホークに、この宋級潜水艦が魚雷発射可能な5マイルの距離まで接近して急浮上したことがある。

 防衛大学校の太田文雄教授の改訂新版『インテリジェンスと国際情勢分析』によると、速力の遅い潜水艦が、速力の早い米空母に接近できるような「中国の広域海洋監視システムが出来上がっていることをより大きな脅威ととらえなければならない」という。

 日本周辺海域の海面下では、日米対中の“隠密艦”が熾(し)烈(れつ)な神経戦を展開しているのだ。中国潜水艦の狙いは、イザというときに米空母を台湾海峡に入れさせないためだろう

 日本の隣人たちは「相手のいやがること」であっても、国益優先できわどいボールや危険球を投げてくる。戦後中国は建国以来、60年弱の間に10回以上の武力行使を行った国である。しかも、ベトナム戦争の支援を除いてすべて先に手を出した。

 太田教授によると、海洋の侵攻には一定のパターンがあって、「大国の力の空白に乗じて自己のプレゼンスを拡張してきた」という。最初に領有権の主張があり、次に海洋調査を行い、そして海軍艦艇や戦闘機が姿を現し、最後に実効支配してしまう。

 東シナ海での「大国の力の空白」があるとすれば、在沖縄米軍の撤退にあたるであろうことが過去の行動から推測されるのだ。そこに日米同盟という重しの重要性がある。いずれにしろ、国籍不明艦が土佐沖に出現しても何の不思議もない。(東京特派員)

【転載終わり】----------------------------------------

しかし、今回は米軍との連携が伝わってきていませんし、平時の領海に関する任務を持つ海上保安庁からも何のインフォメーションもありません。不思議な感覚です。

海幕長のコメントは、かなり物足りませんし、防衛大臣のコメント「なんら特定できる根拠なし」といった発言は、本当に不思議です。

護衛艦あたごには対潜装備がありますが、このコメントではなんら役に立たなかったかの印象を受けます。

福田首相の「相手がいやがることはしない」という方針に忠実な対応ということであれば理解できますが・・・

マスコミや我々国民に機密情報をさらす必要はありませんが、本当に見間違いでも勘違いでもないのであれば、この事案を教訓にしっかり今後に活かして頂きたいと思います。

宮尾 孝三郎

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